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地域の元気応援プロジェクト

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Presents

移住体験ツアー

農業編

とびしま海道と農業
「大長みかん」をご存じですか?“大長(おおちょう)”は、とびしま海道の一部である大崎下島に位置する、広島県呉市豊町大長地区の地名から名づけられました。大長地区のみならず、とびしま海道の島々は柑橘栽培が盛んな地区であり、かつては“黄金の島”と呼ばれるくらいに島中が柑橘にあふれ栄えていました。


今回は、かつて柑橘栽培が盛んであったとびしま海道において、移住者の取り組みと地域への思いを知る移住体験ツアーを提案したいと思います。農業を行いたい方はもちろん、とびしま海道への移住を考えている皆さんに、かつてみかんであふれていた島を再び活性化させようとする移住者農家の取り組みや地域への思いを知ってもらうことができればと思います!

1日目
・シゲちゃん
・今里さん
~Guest House Kusushiで宿泊~
2日目
つばささん

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シゲちゃん

まずは上蒲刈島にて、シゲちゃんにお話を伺いました!ここ上蒲刈島の生まれで、高校卒業後は今治(愛媛県)の郵便局に勤務していましたが、7,8年で退職し地元に戻り地域のお手伝いを始めました。ご両親が上蒲刈島で畑仕事をしており、シゲちゃんは10年ほど前から畑を引き継ぎました。現在は“シゲチハッピーファーム”という愛称をつけ、主に紫蘇を栽培しています!

シゲチハッピーファームと紫蘇
シゲチハッピーファームは30a(アール)ありますが、そのうち紫蘇は大体10a植えていて、赤紫蘇が2に対し青紫蘇が1の割合で植えています。紫蘇は魚介類をお刺身などで食べてあたってしまったときの腹痛などを軽減させる効能もあり、新鮮な魚が食べられる瀬戸内地域ととても相性がよい作物です!


さらにシゲちゃんは、紫蘇を使った特産品として「紫蘇ジュース」を作っています!僕もこの紫蘇ジュースを飲んでみました。紫蘇ジュース1に対し水3で割って飲むのがおすすめで、紫蘇の苦みを思わせない甘さとその後のすっきり感がやみつきになる味でした!


そしてさらに紫蘇を使った特産品を作ろうと、シゲちゃんは紫蘇のミストを新しく開発しています!ミストの案は別の若い移住者の方と共同して考えたもので、アイディア次第ではさらに別の特産品が生み出せそうでした!

 

移住希望者に対して
そして移住についてこんなことも語ってくれました。
「いろいろな人が多分来ると思うのでみんな受け入れたいですし。特に思うことは、一方的な観光、よくある“あー良いところですね”となってぱっと帰る。僕はそれが嫌なんです。やっぱり来て、いろいろな人と話したり、農業、漁師体験など通じて本当にこの島の良さを知ってほしいというのがまずありますのでね。そういう観光にしたいというか。今この島でも色々立派な観光の施設がありますけれど、やはり一過性で、泊まることも人と触れ合うこともあまりないので、そこに取り組んでいきたいと思っています。」


実際にシゲちゃんが移住希望者と一緒に夜ごはんやお酒を交わし交流を深めたことがきっかけで、移住してきた方がいらっしゃいます。シゲちゃんは移住希望者と地域の人とがつながる架け橋の役割をしたいとおっしゃってくれました。

 

シゲちゃんは、紫蘇の特産品化で島の地域おこしに貢献しているだけでなく、とても親しみやすく語りかけてくれて、移住希望者と地域の架け橋となってくれる。移住体験においては必ず会いたい、そんな印象をもらえる方でした!
 

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今里さん

 

続いて岡村島にて、今里さんにお話を伺いました!兵庫県神戸市から移住されたのですが、それ以前にはNGOに勤めていてフィリピンやネパールに行ったこともあるそうです。フィリピン人の奥さんと出会い、今は3人のお子さんと一緒に暮らしています!
今里さんは岡村島で柑橘の有機農業に取り組んでおり、有機農業について聞いてきました!

 

有機農業
今里さんは、神戸市において日本の有機農業を学びたい外国の青年と一緒に有機農家にホームステイを行う仕事に従事していて、その仕事を通じて有機農業に感化されたそうです。岡村島へ移住したのは、豊島で行われている柑橘の有機農業に関心を持ったことがきっかけでした。今里さんは豊島の有機農法を勉強しながら有機農業に取り組み、自然農法の柑橘農家として売り上げがかなり良かったという実績もあるそうです!

 

農業志向の移住希望者に対して
今里さんはとびしまライフの活動を通じ、農志向の移住希望者の相談をたくさんしてきました。その中で、有機農法か慣行農法か悩まれている移住希望者には、“一旦移住をしてから少しずつ自分のやり方を見つけてはどうか”というアドバイスをしているそうです。畑を借りるにあたっては地元の人と関係を構築することが大切であり、まずは移住をして交流を深め畑を借り、そこから自身の合ったやり方で農業を実践することが大切であるということをおっしゃっていました。

 

有機農家として、また有機農家ならず農家として移住を希望される方にはぜひ会っていただきたいと思いました!また今回は話せなかった、子供3人との島暮らしについて知りたい方もぜひ会っていただきたいです!
 

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―お宿―
Guest House Kusushi

 

今回のツアーでは、Guest House Kusushi に宿泊しました!かつての越智醫院を改装し、昔ながらの木造建築の趣を残したところでした。間近に見る夜と朝の瀬戸内海は、島に宿泊したからこそ見られる特別な景色で、とても感動的でした!


(HP: https://hatagoya-kusushi.com/)
 

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(写真本人提供)

つばささん

 

2日目は、大崎下島豊町久比地区において、つばささんにお話を伺いました!兵庫県西宮市の出身で、〇年前に久比地区で活動する方の紹介を介して地元の人から畑を借り、農業に取り組んでいます。
つばささんは柑橘の有機農業に取り組んでおり、今の地域に対する思いや将来のビジョンなどを語ってくださいました!

 

大学生の有機農家
つばささんが有機農業に取り組んだのには、大学時代での学びと久比での出会いがあったからだそうです。
つばささんは2022年3月まで広島大学総合科学部国際共創学科の学部4年生で、この取材をしたときは卒業論文を執筆していました。

 

もともとはツーリズムに興味を持たれていましたが、学生時代を過ごし、農業を介したローカル志向に関心を持たれるようになりました。そして久比で活動している方を通じ、地元の人と交流を深め畑を借り受け、有機農業に取り組んでいます。

 

会社設立を目指して
現在つばささんが借り受けている畑は合わせて1haほどあり、そのほとんどが耕作放棄地だったそうです。有機農業ということで、日々の除草作業を欠かさず行い他の地元の農家さんから信頼を得ています。できた柑橘はTwitterやInstagramなどのSNSを通じて個人的に販売していますが、ゆくゆくはHPを作成することも考えているそうです。


そして、つばささんはさらに地元の人から畑を借り受け拡大していくことも考えており、ゆくゆくは会社を設立して運営していくことも考えているそうです!

 

柑橘農業の再活性化を
久比での出会いがあったからこそ、ここで有機農業を行っているというつばささん。かつては柑橘栽培で栄えた久比地区ならびに大崎下島で、再び柑橘農業を活発化させようとする取り組みに対して、つばささん自身もとても誇らしげに話してくれました。少しずつ地域の人から理解を得て、再び柑橘で地域を活性化させようと意気込みを話してくれるつばささんからは強い信念を感じました。

大学生時代を過ごした地域への貢献を志すつばささん。地域への思いと将来のビジョンを信念強く語ってくれ、自分のやりたいことをしっかりと実現している感じを受けました。若き有機農家としてぜひ会っていただきたいと思いました!

 

移住体験ツアー 農業編を通じて
今回のツアーでは、3名の移住者農家の方に注目しお話を伺いました。3名のお話から地域への移住者農家としての思いなどをよく知ることができました。

 

皆さんもぜひ体験ツアーに参加していただき、移住者農家の方々の思いなどを直接触れられれば、とびしま海道の良さなどをより知れると思います!
 

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この記事を作成した人
吉田淳樹
広島大学総合科学部3年(2021年時点)
専門:砂防学
東京の生まれ・育ちで、人混みから離れた生活をしたく広島へ。
専門は異なるが、大学生活中でローカル・移住について学ぶ機会を必ず得ようと思い今回の取材に参加。
「ローカルのまったりとした時間が流れる感覚は、とても居心地の良いものだと感じました!」

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